グラフツールというとMRTG*1が有名ですね。cacti*2もMRTGと同じように、SNMPエージェントが取得した値や、プログラム/スクリプトの出力結果をグラフ化することが出来ます。MRTGよりも優れている点はいくつもありますが、まずはその操作性を体験してみて下さい。ホストの追加やインタフェースの追加など、全てWEBのGUIを通してコンフィグレーション可能なので、慣れるととても楽です。
cactiはグラフデータの保存やグラフ生成に、MRTGより高機能なRRDTool*3を使っています。cactiではRRDToolの複雑なコマンドラインオプションと格闘することなく、RRDToolの便利な機能を使うことが出来ます。
ネットワーク機器の追加や変更があった場合、WEBのインタフェースから入力・クリックするだけで新しいグラフを簡単に追加できること。それに、ルータのインタフェースが追加・削除されたときもクリックするだけでグラフを更新出来てしまう。サブインタフェースを追加・削除したときも同じです。いちど使い始めると、このお手軽さがたまりません。
グラフの表示期間を指定することで、先週のグラフや昨日のグラフなど、過去にさかのぼってグラフを閲覧することが出来ます。
ネットワーク機器によっては、ベンダ特有のMIBが提供されている場合があります。cactiなら、ベンダ特有のMIBもcactiで標準に対応しているインタフェースMIBと同じように使うことが出来ます。ベンダ特有のMIBをリストから選択してグラフ作成、といったことも可能です。これをするには、ちょっとしたXMLの設定ファイルを書いてあげる必要があるんですけどね。
コンフィグレーションの変更といった全ての権限を持った管理者ユーザや、グラフを見ることしか出来ない一般ユーザといった具合に、ユーザごとの権限を管理することができます。しかも、ユーザ権限をグラフやネットワーク機器毎に設定できるので、ユーザによって見せるグラフを変えることが出来ます。ちなみに、LDAPを使ったユーザ管理にも対応しています。
作成される沢山のグラフをネットワーク機器の機種や用途などで分類し、ツリー構造で管理することが出来ます。これもHTMLファイルを修正したり、ディレクトリを作ったりする作業は必要なく、WEBのGUIからクリック・入力することで簡単に管理できます。
おなじみのフリーソフトウェア/オープンソースプロダクトが必要になります。
cactiはraXnet*4によってGNU General Public License*5に従って配布されているフリーソフトウェアです。